ZiL Noble 白書

バンテックセールス社 ジル・ノーブルの装備と使い勝手をレポートしていきます。

blogタイトルは名ばかりの、あくまでも自己満足な内容ですが よろしくお願いします。

ノーブルの使い勝手、その4(電装系、冷蔵庫とルームクーラー)

ノーブルの使い勝手、その4 

 

1.電装系

ノーブルの電装系は とても充実しています。

トリプル・サブバッテリーですし、家電製品も使える交流変換機を備えているのでキャンプ中でもドライヤーが使えますし、帰宅して掃除する際にも普通に掃除機を掛けられます。 

①発電系

ノーブルはディーゼル車とガソリン車が選べますが、ディーゼル車には初めから130Aのオルタネーターが積んであります。 力強く回るエンジンですから、旅先で少ない移動時間でも しっかりとサブバッテリーを充電できると思います。

 

対してガソリン車は80Aのオルタネーターのため発電量が少なく、キャンプ中は長時間・長距離を走らないとサブバッテリーの充電ができません。 

そこで我が家のノーブルには、オプション設定のTOYOTA純正120Aオルタネーターを積みました。 その分だけ走りと燃費は悪く成りますが、ディーゼル車と変わらずに発電してくれますから お勧めします。

 

更に私は、オプション設定の182Wソーラー発電を積んでいて、薄曇でも発電してくれる高性能なソーラーパネルです。 オルタネーターと比べると発電能力こそ低いもののエンジンを停止中に充電してくれるので便利に感じています。  

特に、週末ごとにキャンプに出掛けても、使う頃には満充電されているので前の晩からサブバッテリーの充電をしておく必要がありません。

 

このソーラーの発電力がどのくらい役に立つかと言うと、お天気なら冷蔵庫の使用電力よりも多く発電してくれます。 ※ノーブルの冷蔵庫は大き目のタイプで結構電気を食います。 このためサブバッテリーはジワジワと消費されてしまいます。 

 

以前、真夏の道の駅で日陰を選んで停めたのですが、ルームクーラーの消費電力が大きいために見るみる間にサブバッテリーは減っていきました。 ノーブルはFRPで出来ているために外気の影響を受けにくい特性がありますから、こんな日は むしろ お日様が燦々と当たる場所に駐車してソーラー発電させた方がいいと思います。

 

②電装系は二系統

ノーブルの電装系は直流と交流の二系統に分かれています。

 

②‐1 直流系

直流系の元スイッチはエントランス内と運転席の2カ所にあります。 運転席からも操作できるので便利に感じる時があります。

照明類・冷蔵庫・換気扇・水周りポンプ・ベンチレーターはこちらの系統に成ります。

 

②‐2 交流系

ノーブルのインバーター(交流変換機)は大容量で、標準装備のルームエアコンは勿論、ドライヤーや掃除機など、コンセントから電気を取る家電類なら何でも使えます。

我が家のノーブルは、営業担当Mさんのお勧めでTV用にオプションの小容量インバーターを付けました。 TV台にコンセントを設けてあり、TVの他に携帯電話の充電にも使っています。

 

③サブバッテリー

サブバッテリーはトリプルで300Aの容量があります。

と言っても300A全てを使えるのではありません。 100Aが下限の目安で、それ以上使っていくと どこかのタイミングでバッテリープロテクターが作動するそうです。

 

300Aあると、ルームクーラーを使わない時期なら、冷蔵庫や照明・TV等を気にせずに使えます。

電気食いのルームクーラーを使う場合は自然とアンペア計が気になります。 クーラーを入れると、見るみるうちにアンペア計は減っていきます。 それでも一晩なら問題なく使えるだけの容量はあります。 但し、連泊となると充電と節電に気を遣いながらの旅に成ります。

 

ひと夏ノーブルを使ってみて解ってきたのですが、猛暑日にルームクーラー間欠運転12時間と諸々の電気類で、一晩に使うアンペアは150Aくらいです。 

クーラーが一番電気を食いますが、冷蔵庫も そこそこ食います。 真夏だと冷蔵庫だけで一晩に40~50Aくらいは食っていると思います。

 

サブバッテリーの充電ですが、電気の特性は多い方から少ない方に流れます。 そしてその差が大きいと流れ易く、小さいと流れにくく成ります。

連泊する時、精神的には出来るだけ満充電の300Aに近づけたいのですが、250Aを上回って270Aあたりからそれ以上に成ると充電速度がゆっくりに成ります。

アイドリングで充電する際には270Aまで充電するよりも、250Aまでに留めて100Aに近付いてきてから再充電する方が燃料&時間効率はいいです。 この事が解ってからは神経質に充電を意識しなくなりました。

 

真夏の条件でも前述をふまえると、日中に250~260Aまで充電できれば夜は静かにキャンプ出来ます。

 

2.冷蔵庫とルームクーラー

①冷蔵庫

冷蔵庫は嬉しい装備です。 容量は90Lあり、大人3名の食材を3食分は入れられます。

製氷室付きなので、ロックアイスや、冷凍食品・アイスクリームまで詰めるんです。

 

設置場所がキッチン下で、ちょうど便利に使えます。 料理をしていても かがめば冷蔵庫内を見渡せますし、リビングとベッドルーム導線の中間にあるので どちらからも取り出し易い位置です。

 

よく冷える冷蔵庫ですが、真夏だと冷え切るまでに結構な時間が掛かります。 キンキンに冷やすなら5時間くらいでしょうか。 家を出発時に冷えたものを積みたい時には前の晩から電源ケーブルを繋いで冷やしておくといいです。

私は面倒くさがりなので出発時にスイッチを入れます。 それでも2時間もすれば冷えだしますから、あとは旅先で冷えた飲料やロックアイスを購入して詰め込んでしまえば大丈夫なんです。

 

②ルームクーラー

ノーブルのルームクーラーは 今どきのお掃除機能付で、静かで良く効きます。 真夏でも数分で涼しく成ります。 ベッドルームに設置されているので就寝時は寒いくらいに効きます。

 

エンジンを止めたまま真夏の日中から夜中までずっと使うことは出来ません。 そこまではサブバッテリーの容量が無いんです。 

真夏の猛暑日に車内の電装設備だけで連泊してゆくことは、サブバッテリーの充電を考慮すると大変です。 毎日、走行で十分に充電しなくては成りません。

でも そんな時期は夏場の半月間くらいですから、割り切ってキャンプ日を少しずらすか、涼しい高原に行くか、あるいはRVパーク等 外部充電のある施設を併用利用するのが得策です。

 

夏場こそ電気に神経を使う旅に成ることもありますが、ノーブルは通年快適に使える とても晴らしいキャンピングカーです。

 

今回のレポートを終わります。

 

 

 

ノーブルの使い勝手、その3(居住性と収納)

ノーブルの使い勝手、その3

 

1.居住性

ノーブルの居住性については、これまでハイエースベースのキャンピングカーにしか乗ったことがなかった私にとっては別次元の過ごし易さです。

まさに走る別荘で、この居住性を考えれば走行性能の悪さは差し引いても余り有ります。

 

①玄関

ノーブルの玄関で特筆する点としては、エントランスドアが運転席のリモコンキーでも開閉できるのは とても便利です。 もうひとつ、エントランスの階段は収納手動式ステップが標準装備されていて、フロアまでに4段のステップが有ります。 この 一段ごとの段差はほぼ均一で 段差も小さいんです。 これは、足の悪い私の母には とても有難い装備です。

 

②リビング

快適なリビングです。

広さはやや狭いのですが、イメージはファミレスのBOXシートの感じで、そこでご飯を食べたりお茶を飲んだりTVを観たり・・・ 何通りにも使える居間と言った感じです。

やや狭くはありますが、ベッドルームとは間のシャワー室で仕切られているので独立した空間に感じられて とても落ち着きます。 窓に囲まれて眺めが最高で、解放感は抜群です。

オプションマットをセットすれば小さめのベッドとしても活用できます。

 

③キッチン

キッチンはノーブルの装備の中で、ベッドルームに並ぶ程に充実しています。

 

作りたい料理は全て作れる、飾りではない本当に実用できるミニキッチンで、料理好きの方を惚れ惚れさせる充実ぶりです。

 

外の景色を楽しみながら料理できる窓があるおかげでキッチンスペースは明るく、温水栓と飲料水栓を備えた大きめのシンクに、カセット式2口ガスコンロ、そして実用できる換気扇を装備。 キッチン下に設けた製氷庫付きの冷蔵庫は容量も十分で旅先で便利です。

 

更にレイアウトが実用性を何倍も高めています。 折りたたみ式の延長作業台だけでなく、私は隣り合わせたベッドまで作業スペースに使います。 ベッドに防水マットを敷けば ここに何でも置けます。

 

このキッチンを上手に活用するためには ひとつだけポイントがあります、調理器具類をノーブルのサイズに合わせて揃えることです。

 

④トイレ

シャワー室を兼ねたトイレルームは広さ十分で、衣服をしっかり整えられます。

カセットトイレは電動ポンプ水洗式で満タンお知られランプも付いています。

換気にも使える開閉式の窓と、大きな鏡があるおかげで圧迫感を感じません。

日中は勝手に作動してくれる太陽光発電式の小型換気扇も一役買っていて、トイレに使うアクアケムグリーンの臭いをリビング側に流れにくくしてくれます。

 

⑤シャワー室

完全防水の使えるシャワー室です。

シャワー装備を使うにはオプションのシャワーカーテンが必用です。

 

走行中のエンジンの熱で温まった温水が出るシャワーは混合栓式で、水圧的にも調度いいです。

カセットトイレがある分だけ足元は狭い空間と成るため、お母さんとお子さんが一緒入ることは無理ですが、大人ひとりなら問題なく使えます。 

 

熱く絞ったタオルで、プライベートな空間の中 身体を拭けるので、こちらの使い方も合わせると結構な頻度で活躍してくれます。

 

⑥ベッド

⑥-1 バンクベッド

バンクベッドは左右に網戸付きの窓と照明に、リビングと仕切れるカーテンを装備しています 

スペック上では定員2名とされていますが、奥へいく程 空間は狭くなるので、実用的には大人1名 又は、お子さん2名です。 

難点は、夏場にはどうしても温かい空気は上がってきますから ルームクーラーを使っていても蒸し暑く感じます。

 

⑥-2 ダイニングベッド

リビングソファーはオプションマットを使うことで変則台形ベッドとして使うことが出来ます。 広さは的には狭く、身長のある方は使えません。 身長165cmの私で まずまず使えるかな くらいの広さです。 ベッドにした場合、部分的にマット材が違うため硬さは均一では ありませんから、緩和させる敷布団は必要です。

 

⑥-3 リアベッド

何と言ってもリアにあるベッドルームの快適さは別格です。 個室感覚で使えるし、夫婦二人が ゆったり寝れます。

やや硬めのベッドは腰が痛くもなりませんし、その辺のシティーホテルのベッドよりも断然寝心地が良く、きっと誰しもが満足されると思います。 

二面にスクリーン付きの大きな窓があり、風を通したり、明かりを入れたり遮断したり、思い通りに使えます。

枕元にはコンセントがあるので携帯の充電ができますし、一人ずつに読書灯も完備です。 

隣り合わせたキッチンとを仕切るカーテンが標準装備で、ベンチレーターから差し込む朝日で目を覚ますことはありません。

 

⑦空調設備

FFヒーター&ベンチレーター&ルームクーラーが居住性を高めて、より過ごし易くしてくれます。

 

⑦-1 FFヒーターは気配りの配管回しで、車内の全てを温めてくれる設計で文句の付けようはありません。

 

⑦-2 ベンチレーターは外の気持ち良い空気を取り入れるのに便利です。 吸・排気を切り替えられ、風量は3段に調整できます。 真夏に停め置いてあった車内の熱気を一気に換気することが出来ます。

 

⑦-3 ルームクーラーがあるおかげで夏場のキャンプでも快適です。

クーラー本体は今どきのお掃除機能付です。

就寝時、クーラーが取り付けられているベッドルームは 寒いくらいに良く効くので その分省エネ運転できます。

サブバッテリーだけで長時間作動できますが、さすがに真夏の日中から翌朝までずっとは無理ですから、明るいうちはアイドリングで発電しつつ夜はエンジンを切って静かに使っています。

我が家のノーブルはガソリンエンジンのため静音性が高く、コインPなど日中なら周りを気にせずにアイドリングで使える場面が多いです。

 

 

2.収納

収納は十分にあり要所に装備されています。

特にクローゼットは便利な装備で、いつでもリビングはスッキリ使えます。

 

それからバンクベッドは、何でも置ける収納スペースです。

旅先でのお土産をたっぷり買っても、このスペースがあればリビングもベッドも広いままです。

 

リアには車外からアクセスする大容量の収納庫やダストBOX等が設けてあり、大物からゴミ袋まで積んでおけます。

 

 

今回のレポートは ここまでです。

 

 

 

 

ノーブルの使い勝手、その2(燃費・乗り心地)

ノーブルの使い勝手、その2

 

1.ノーブルの燃費 

我が家のノーブルは2WD・2,000ccガソリンエンジンです。

 

使い方は、装備されているキャンピングカー機能の全てを使える様に常に荷物は満載です。

寝具類が3名分に、調理器具&調味料&食器類、食糧に飲み物、衣類に諸々の生活用品・・・ 

まあ、この辺は妻が管理しているんで男の私が考える以上に生活必需品は積んであります。 おかげで出先で困ったことがありません。 キムタクのドラマ風に言えば「あるよ!」です。

それから私は心配性のため、水とガソリンも常に満載で出掛けます。

大人2~3名乗車で、高速道路はあまり使わずに下道が多く、峠越えは鳥取や四国の比較的低い山ばかりですが4回出掛けて1回越えるくらいです。

夏場はジェネレーター代わりにアイドリングで数時間エンジンを回すこともあります。

運転は飛ばさずに どちらかと言えば慎重派で、一般道は50~60km/hくらい、バイパス線は70km/hで巡航、高速は80km/hで巡航しています。

燃費は気にせずに、ギアをガチャガチャと切り替えたりしながら楽しんで運転しています。 この条件で購入後 9ヶ月間乗った平均燃費は6.52km/Lでした。

 

一度だけ燃費を向上させる実験をしながら、鳥取まで行ったことがあります。 この時はアクセルワークを気にしながら、とにかく燃費良く走らせる事に気を遣いながら、夏場だったので運転席のクーラーは使わずにルームクーラーを利用したりして・・・ そうやって運転すれば結構 燃費は伸びて7.16km/L走ってくれました。

 

下道より高速道路の方が燃費は上がります。 先日、行き帰り共に高速道路を利用して しまなみ海道に行ってきたのですが、7.55km/L走りました。

 

我が家の条件がノーブルの燃費としては一番悪い方の条件だと思います。 私はノーブルの機能を全部使ってキャンプをするので この燃費に成ってしまいますが、この条件でも6.5km/Lくらい走ることを参考にされてください。

 

追 記 : 2014.12.17 の記事↓を参照ください。

エンジンに あたりが付いてきました - ZiL Noble 白書

 

追 記 : 2016.1.6 の記事↓も参照ください。

ZiL Noble 2015年度の燃費 (新車購入から2年目・ガソリンエンジン車) - 「ZiL Noble 白書」 Photo・・・瀬戸内の風に癒されて~

 

ノーブルの燃料タンクは80Lも入ります。

満タンなら(ガソリン計の余裕をみても)400kmは走れるので、3~4日のキャンプなら無給油で行って帰ってこれます。 

 

2.乗り心地は

まず運転席の座り心地ですが、私は十分に満足しています。

運転席は、背もたれの形状を腰に合わせて数段階に調整できる仕組みに成っています。

助手席には同じ機構はありませんが、いつも座る妻に訊くと不満はないとの事です。

走行時は縦にフワンフワンと特有の揺れ方をして、乗用車では絶対に味わえない なんとも言えぬ乗り心地で、私的にはとても好きです。 しいて言えば観光バスに近い感じです。

 

サードシートの乗り心地は、母と妻の話では路線バスとマイクロバスの中間くらいの乗り心地だそうです。

舗装の綺麗な道では良いそうですが、路面に ある程度の凸凹があれば突き上げ感が来るそうです。 これはノーブルの後輪が板バネ式であり、後輪のほぼ真上にサードシートがあるためです。 このため運転席から比べれば長時間の旅は疲れると思います。 ソファークッション等を利用して身体を支える補助とすれば楽になるのでお勧めします。

 

サードシートは、乗り心地こそ いまひとつですが、大きな窓からの眺めが最高で、まさに「ノーブルの車窓から」と言う感じですから、この部分も乗り心地として考えればきっと満足できると思います。 現に、足が悪いためにサードシートにしか乗れない母からは、乗り心地の不満を聞いたことは一度もありません。

 

バンテックセールス社によるジルノーブルのプロモーションビデオが公開されています。 この中でノーブルが砂浜を走る際に車体が左右に大きく揺れる場面が映っていますが、重心が高く揺れやすいことと、座席の高さが地面からかなりあるために、乗り始めたばかりの頃は この横揺れが結構な揺れに感じました。 でも慣れてしまうと気に成らない揺れで、揺れの大きな時には座席の背もたれから背中を外すと自然と体がバランスを取ってくれて気に成りません。

こんな揺れまでもがワクワクと楽しく感じてくる、それがノーブルなんだと思います。 

 

走行時の音は、我が家はガソリンエンジンを選んだので静音性が良くとても静かです。 信号待ちをしている時に「あれ?エンストしちゃったかな」と勘違いしたことさえあります。 そのくらいに静かです。

サードシートに座る母とも運転しながら会話が普通に出来てしまいます。

 

家具類のきしみ音やガタツキ音は、自営にて簡単に改善できます。

私は、音の出所を見付けては、ガタが出ない様に反発のウレタンシールを張ったり、バンクベッドのマットをマジックテープで固定したりしたんです。

こうすることで、見違えるほどに気に成らなくなりました。

それでもまったく音がしない訳ではありません。 なんせ諸々の生活用品を積んでいるんですから、車が揺れれば物が動いて それなりに音はします。 気には成らない範囲ですが。

 

これら走行時の音も含めて、ノーブルの乗り心地は「いい」ではなく、「楽しい」と表現させてください。

 

今回のレポートは、これで終わります。